不動産とは
本人の不動産書籍から 牧野知弘
1.三井不動産、三菱地所はなぜつぶれないのか
明治の昔からある資産=大家業からの家賃収入。三井は日本橋地域、三菱は東京駅地区。
2.土地はなくなることのない資産
建物の価値は60年でゼロになる。土地は会計上でも永遠である。不動産は、大きな収益を生み出す代表的な資産である。土地の上に建物やサービス(借地など)をプラスすれば利益を生み出す。
3.人間の根幹をなすもの
水(水分なし3日で死ぬ)、空気(呼吸できないと3分で死ぬ)、土地住居(人間は1日の3分の1睡眠休養する。安全に眠れる場所が無いと心身異常になる)、食(食料無いと3週間で死ぬ)、衣(人間の体温は20℃~41℃以内必須、以下でも以上でも3時間で死ぬ)
4.一度手にした土地は絶対に売却などしない
なくなることのない永遠の物・土地をお金を出して買うことが出来る。土地を手元にたくさん置くことが、自分及び一族の永遠なる繁栄につながる。この方針を持っている一族は、三井、三菱、豊田家である。
5.日本の不動産が大転換期に入った
①首都圏のマンションは買う時代でなくなった
世帯年収中央値の推移。1985年420万円、1990~1998年550万円、2015年420万円で元に戻った。一方、首都圏の新築分譲マンションの平均価格は、1995年4000万円、2020年6000万円、2022年8000万円と暴騰。理由は大手不動産会社の分譲戸数が激減、建築コストが人手不足と資材値上がりで暴騰。買っているのは、相続税対策の純金融資産1億円以上の富裕層140万人、投資マネー海外ファンドや不動産投資信託会社が購入している。首都圏中古マンションも売れているがそれでも高い。
②首都圏マンションは都心賃貸しがいい
首都圏なら絶対に都心の賃貸マンションにするべきである。鍵一つで便利な住宅である。しかし、マンションを買って永住してはいけない。区分所有者が多いので、意見がまとまらずに、修繕すら出来なくなる。タワマンなどは区分所有者が1000人もいて、しかもエレベーターなど修繕コストが高すぎる。
③首都圏および地方住宅が大余りで価格暴落、売却不能の時代になる
1)首都圏のマンションや中小ビルも苦悩の時代に入る。コンクリートの耐久性は60年と言われる。日本は1060年頃から、マンション・ビルが建てられ始めて2020年で60年になる。老朽化したマンションの建て替え、大修理はお金と区分所有者の意見不一致で出来ない。そして空き家化する。30%を超えるとスラムになる。中小ビルもテナントが少なくなっており、建て替えの資金調達ができない。
2)首都圏多死、中古住宅大余りで価格暴落、売却不能の時代になる
2023年首都圏後期高齢者数は500万人。今後10年か15年(2035年か2040年)で亡くなる。年間30万人か40万人が亡くなる。首都圏には団塊の世代の4分の1が住んでいる。東京と言えども人口の社会減が始まっており、亡くなった郊外の家はだれも住まない。不動産マーケットには大量の空き家が生まれ、大量の売りが出る。中古住宅大余りで価格暴落、売却不能の時代になる。昭和・平成脳では信じられない時代が来る。