歴史から読み解く未来
2025年の世界予測など 中原圭介
1.21世紀2000年になり、世界はグローバル化時代になった。中国はWTO加盟、13億人の安い人件費を武器に経済成長を遂げた。先進国は2倍、新興国は4倍の成長、賃金の高い製造業を中心に雇用が奪われ、先進国の中間層は没落した。一方、富裕層はますます豊かになった。上位10%の富裕層の国民所得の割合は、日欧が40%、アメリカは50%%で人口の3分の1が貧困層及び予備軍に転落、格差が拡大した。
2.IT化の進展。アマゾンは小売店はない。倉庫のみ。人間は倉庫の中で低賃金で働き、後はすべてITが処理する。
3.ロボット化。製造現場のロボット化により完全自動化ラインで、人手がいらなくなり雇用減少、格差拡大。
4.先進国は給料の高い製造業、建設業が減り、安いサービス業、小売り流通業が増えた。仕事を失った中間層は貧困層に転落。日本の手取り給料はもう上がらない。消費税は20%になる。
5.中国の人件費が南部アメリカ、日本地方の人件費に近づき、雇用は東南アジア、南アジア、インドに移ってゆく。未開の土地がなくなると成長の限界。
6.世の中の物価はエネルギー価格によって動く。産業革命は石炭、大戦時代は石油、今後は天然ガスが中心。アメリカはシェールガスにより中国より製造コストが安くなる。
7.過去20年のアメリカ、物価2倍、名目賃金1.8倍、株価4倍、中間層没落、食料補助6人に1人、3人に1人が貧困層及び予備軍。失われた20年の日本はデフレだが雇用を守った。生活保護受給者は60人に1人である。
8.日本は少子高齢化、東京1極集中、人口減少。2015年1億2700万人、2053年1億人、2065年9000万人。現役1人が高齢者1人を支える時代。生活水準が著しく低下。インフラ維持できず。地方中心都市へのコンパクトシティ化が進む。
9.AI時代がくる。医師、弁護士の世界もコンピュータ分析時代に。
10.日本の不動産 人口が減る、空き家が増える。2013年家6000万戸。総世帯数5200万戸。空き家800万戸。サラリーマン大家の3分の1が破産する。
11.国民の可処分所得は10~20%減少する。社会保険料(医療費、介護費)UP、消費税増税、生活保護増加。日本の地方自治体は3分の1が破綻する。
12.円安輸入インフレは庶民の敵。2015年、2024年円安。庶民が消費しなくなった。エンゲル係数UP。人類の暴動の原因は食糧飢饉で起きる。フランス革命、アラブの春など。トランプ再選もこれが原因か。
13.日本企業が内部留保600兆円。投資対象がない。金融ショックの時に、銀行は金を貸さないので資金ショートする。従業員の首切りはしたくない。外人株主60%の日産は2024年業績悪化で6000人首切りする。日本は転職すると条件が悪くなる。
14.日本人は禅=道の精神を持っている。働きすぎ文化を厭わない。今後は75歳定年制もあるか。今後の対応必要事項。医療制度の負担率UP。東京1極集中への対応。地方雇用増対策。農業・観光業の振興。