デフレ均衡の終焉とインフレ金利時代の到来
コロナでついに国家破産 浅井隆
1980年代から過去30,40年間にわたり、趨勢的な物価の下落と金利の低下が起きてきた。デフレによる金利低下(デフレ均衡)は借り手に有利な展開となり、世界経済は債務まみれになった。世界の政府・企業・家計の債務残高は、2001年59兆ドルから2020年210兆ドルと4倍になった。1991年米ソ冷戦の終結、グローバル経済化と中国低価格製造業出現、2018年米中対立、2020年コロナ・パンデミック、コロナ対策費15兆ドル、米国4兆ドル、日本2兆ドル、2022年米国インフレ8%、金利5%に。デフレ均衡が崩れて債務に依存した世界経済は破綻しかねない。過去40年のデフレ均衡が終わり、これからはインフレ・金利上昇時代がやってくる。日本の政府債務残高(GDP比)は2020年250%、全セクター(政府、企業、家計、金融)は600%、インフレ(金利上昇)に対する耐性はまったくない。米国は基軸通貨で、インフレが来れば利上げをする。ドル価値を守る。日本は160円以上の円安は、キャピタルフライトを恐れ、債務への打撃を受け入れて利上げをするだろう。そして大増税を実施する。不況が来る。ドル金利差→円安→インフレ→金利上昇→増税→日銀債務超過→財政破綻のバトルが始まる。