失われた30年で日本が守った物
格差大国アメリカを追う日本のゆくえ 中原圭介
アメリカはインフレ政策と、行き過ぎた株主資本主義により、中間層が没落して、富裕層と貧困層の二極化が進んだ。日本も1990年前半から現在までの失われた30年で、経済成長率がずっと横這いだった。しかし、日本は経済成長を犠牲にして、雇用と社会の安定を守った。一般庶民の生活は東京地区の住宅、株式市場、世界商品の車を除いて安定していた。東京財団の柯隆(かりゅう)さんは、日本は技術を守ったのが良かったと言っている。結局、雇用が働く場が人間の命を維持する最重要の項目なのだ。グローバル化で世界人類が成長したことで、日本の停滞、少子高齢化が起きたのは仕方なかった。