金利上昇スタート
中日新聞
ゼロ金利時代が終わり、金利上昇の時代になってきた。世界債務(企業、家計、政府、金融機関)がリーマンショック後15年間で、約倍額300兆ドル(40,000兆円=日本GDP500兆円の80倍)に著増した。債務は世界的なインフレ圧力とそれを抑止しようとする金利上昇で、これから金利負担が重くのしかかってくる。米国10年長期金利は4%、1%で借りた債務は、あと3%上昇する余地がある。5000万円なら150万円/年(月12万円)である。
東京商工リサーチの調査によると、メインバンクから金利の引き上げ打診があった企業は約40%であった。現存利率より0.1%の上昇は受け入れる企業が75%であった。0.3%増だと受け入れる企業は33%、他行を検討する企業は55%であった。本年中には金利上昇になる。
三菱UFJ銀行の今後の見通し。日銀は物価と経済の状況を見ており、当面は緩やかに上がっていくだろう。金利がない世界からある世界に変わったのは大転換だ。賃上げが進み物価上昇率が2%になれば、利上げがある。また貸出の原資となる預金獲得の動きが強まっていく。企業は金利が上がる中で、抜本的な構造改革や生産性向上を図らねばいけない。