普通に働けば、結婚して子供を育てられる国
お金の流れで読む日本の歴史 大村大次郎
あとがきで、日本経済の暗い先行きが書いてあった。現代の日本は、国全体のレベルは経済力も相当に保持している。戦後は賃金を上げることで、経済をよくしていこうという経済思想があった。しかし、バブル崩壊以降は、企業や富裕層が潤う事で、国全体を豊かにしようという経済思想になった。所得倍増計画から1990年からの失われた30年を経て、サラリーマンの給与が下がり続け、ワーキングプアが激増し、億万長者は300万人に倍増し格差拡大している。少子高齢化により、日本経済は衰退する。男性の場合、正社員の結婚率は40%だが、非正規社員の結婚率は10%である。2016年で働く人の4割以上が非正規雇用である。10年前2006年時点の倍増の600万いる。最も確実に効果が見込める少子化対策は、非正規雇用対策と首都圏一極集中対策(住宅がない)なのである。今の日本がしなければならないことは、明白である。普通に働けば、結婚して子供を育てられる国にすることである。日本の歴史を眺めた時、特定の人達だけが潤う国・組織は滅びるということである。