選挙は実利がないと勝てない

選挙は実利がないと勝てない

2023年4月の市長選挙で投票立会人になった。初めて選挙投票会場で市民が投票するのを見た。投票という行為は、以外と手間のかかることだと分かった。町内会の人々で、足の悪い人は来ない、子供がいて働いている主婦も忙しくて来ない。自宅から投票会場に行くのが大変なのだ。不自由な人や忙しい人にとって、何か投票によるメリットがないとわざわざ出かけるのは、不利益になるのだ。一方、今度の市長選は市役所庁舎の建て替えが争点だった。そして、立替派が勝った。その理由が体験で分かった。工事に関わる地元の人にとって、仕事があるか否かは、自分の命に係わる重大事なのだ。だから、工事作業着のズボンで来る人や、初めて選挙に来たようなそれらしい若者が目立ったのも印象に残った。金がなければ人間は生きられない。市の財政に余計な負担をかけて、財政悪化になろうとも、当面の自分の命が大切なのだ。地方の中小都市にとって、大型建設工事は最大の売り上げを得るビジネスチャンスなのだ。関係する市民が国・県・市町村の発注予算を頼りにするのは、今の不況で仕事のないの世の中では,結一の命がけの受注なのだ。民主主義の投票選挙の仕組みは、住民の命をかけた戦いなのだ。選挙では実利がないと、投票に行かない・行けないのだ。