中共軍の台湾侵攻シナリオ難しい
(アメリカの巨大な病 増田悦佐から)
近年世界市場を牽引してきた中国のバブルは、崩壊しつつあり、経済成長は鈍化している。さらに言えば、遠からず崩壊するであろう。中国共産党が崩壊した時、中国軍がどうなるかと危惧する声がある。しかし、中国軍は、絶対に危険なことは、できない組織である。人民解放軍の兵士の8割くらいが、一人っ子か、一人息子だと言われている。ということは、自分が死んだら先祖代々、受け継いできた家系を絶やすことになる。だから、彼らは、危ないことはするなと言われて育ってきた人たちである。少なくとも数十代、ひょっとすると数百代と続いた姓を、自分の代で絶やすことに、罪悪感を持っている兵士たちが、大きな戦争を起こすとは思われない。
中共軍の台湾侵攻シナリオ(ロイター)では、
1.人口14,000人の福建省近くの馬祖を封鎖する。
2.金門島を侵攻する 福建省の沖合6kmの14万人の侵攻するが、台湾は中国艦艇にアメリカのハイマースロケット砲、自国開発の地対艦ミサイルや攻撃型ドローン、巡航ミサイルで対抗する。
3.物流と往来の分断 中国は台湾の領海に入ることを禁止。台湾は台湾周辺の中共軍の艦艇と航空機をミサイルで攻撃。
4.台湾完全封鎖 台湾は統一に向けた協議を拒否。米軍と自衛隊の潜水艦が中共艦艇を攻撃、米爆撃機も攻撃。中共軍は、在日米軍基地を攻撃。
5.大規模空襲
中共軍は、台湾全土にミサイル攻撃と空爆実施。台湾は、交渉をきっぱり拒否。米国と同盟国は派兵を開始する。
6.全面侵攻
中共軍は台湾全土に空襲、ミサイル攻撃、サイバー攻撃。在日米軍基地、米領グアム米軍基地に空爆とミサイル攻撃。米軍は空母打撃軍を派遣。米軍と同盟国は、潜水艦、爆撃機、戦闘機、ミサイル、攻撃型ドローンで中共軍に反撃。大戦争が勃発。
<結論>この6つの台湾侵攻シナリオでは、全面侵攻無くしては、中共軍は台湾を侵攻・征服できない。海が防衛堤になり、侵攻する兵士(守る側の3倍は必要)を載せた艦艇は、空爆、潜水艦、陸上からのミサイル、攻撃型ドローンで、海の藻屑となり、莫大な犠牲を被る。8割が一人っ子の人民解放軍は、死ぬことを躊躇し、侵略は難しい。