イチョウ2億年の歴史

イチョウ2億年の歴史

(イチョウ奇跡の2億年史 ピーター・クレイン)

45億年の地球の歴史の中で、イチョウは1億5000年前の動植物がほとんどが絶滅しているのに、2億年もの間、基本的に変わらないまま存続したのは奇跡である。

生物は2つに分けられる。動物と植物だ。植物は裸子植物から被子植物に進化したが、イチョウは裸子植物である。

①細菌【納豆菌)

②菌(シイタケ)

③藻(コンブ、ワカメ)

④コケ(ゼニゴケ、スギゴケ)

⑤シダ(シダ、ワラビ、スギナ)

⑥種子・裸子植物(胚珠・タネがむき出し、針葉樹、イチョウ、ソテツ)

⑦種子・被子植物(胚珠を子房が包んでいる、サクラ、カキ カキの実が子房、中のタネが胚珠)

イチョウの歴史は、かっては北半球の全域で生育していた。気候変動で、中国南部の1種類を除いて、全滅した。1000年前ころ、食用と扇形の葉と秋の黄葉のため寺院の庭などに移植が始まった。800年前に日本に広まった。1690年長崎オランダ出島に来たケンペルは、イチョウをヨーロッパに紹介した。1767年エリスはリンネにイチョウの株を送った。挿し木を通じてヨーロッパの庭に広がった。1784年数百万年ぶりに北米の地に渡った。イチョウは街路樹として優れていた。アメリカ国内の8%の木がイチョウで、75%の都会に植えられた。最大の利点は、大気汚染や害虫や病気に強いからだ。日本でも55万本が街路樹として植えられている。人がイチョウの有用性を見出していなければ、とっくに絶滅していただろう。多くの種を未来に残すため、イチョウは貴重な手本になる。