リンゴの歴史
(リンゴの歴史 エリカ・ジャニク)
リンゴは中央アジアのカザフスタンの野生のリンゴから、西へ(メソポタミア、ギリア、ローマ)、東へと広まった。リンゴはバラ科リンゴ属で、1200万年前に誕生した、花をつける最古の植物である。ナシ、プラム、モモ、イチゴ、ラズベリーなど果物の多くがバラ科で天山山脈にも自生している。リンゴは種から育てると変異種が極めて多い。そのため、世界中の色々な場所で栽培が可能になった。しかし、おいしいリンゴと同じ品種を作るのは容易でない。「接ぎ木」という技法によって、同じ品種が作れるようになり、世界中の気候と土地に適応できるようになった。栄養価が高く、保存がよく長距離輸送が可能なため、世界中でバナナに次ぐ商品果物となった。。19世紀にアメリカで品種改良が進展し、海上輸送でヨーロッパに輸出し、商業商品になった。アメリカで開発されたリンゴの品種は、世界のリンゴ市場の80%を占めている。世界で最も食されている品種は、世界市場の65%を占めるゴールデンデリシャス(黄緑色)である。もう一つのレッドデリシャスはアメリカ市場で25%のシェアを持ち、「ふじ」の親木にもなっている。日本の品種はふじが5割、王林、ジョナゴールド、つがるが各1割である。