日本記紀神話のあらすじ
(日本の神社 廣済堂、新羅神社と古代の日本 出羽弘明)
日本は渡来系の氏族ごとに様々な神話が伝わっており、大和朝廷が成立すると、神話の統一が必要になった。そのため、古事記(712年8世紀成立、新羅系の天武天皇の時代に作り始めた。天皇家の正当性を表す歴史書。飛鳥時代6世紀末ー7世紀初33代推古天皇まで)と日本書紀(720年天武の孫、元正天皇時代成立、外国向けの日本の正史。7世紀末41代持統天皇まで、父天智天皇・夫天武天皇)が編纂された。ふたつの書物に出てくる神様が神社に受け継がれてゆく。
①国生み神話 伊邪那岐神と伊邪那美神は、8つの大島と6つの小島をつくり出した。天照大神と月読命と素盞嗚命を生む。
②素盞嗚命が出雲に追放される 素盞嗚命は出雲の櫛名田比売と結婚。素盞嗚命は新羅系渡来人。
③素盞嗚命の子孫の大国主命が出雲を中心に地上を支配する。
④天孫降臨 高天原から大国主命に国譲りを迫り、天照大神の孫ニニギノミコトが地上に降臨する。
⑤その子の山幸彦の孫が神武天皇。記紀神話で初代の天皇。高千穂から大和まで遠征し国土を統一する。
⑥崇神天皇など経て、景行天皇の子・倭建命は九州や東国の豪族を従える。
⑦景行天皇の跡は成務天皇だった。子供がいなかったので、倭建命の子が仲哀天皇になる。
⑧5世紀15代応神天皇 仲哀天皇と神功皇后の子。筑紫生まれで、王陵が河内にあることから、倭の5王讃の説もある。古墳時代。全国4万社最多の八幡神社の祭神。海神、武勇の神。蝦夷、海人を制した。秦氏の祖である弓月君渡来、百済の王仁が論語、千字文など伝えるなど渡来人の来朝があった。現在まで続く継体天皇系統の祖先である。
5王雄略天皇後、大伴・物部・蘇我の豪族時代、7世紀推古天皇以降7世紀末天武天皇の飛鳥時代・6世紀末ー8世紀初の120年、8世紀初710年から平城京・奈良時代80年、8世紀末794年桓武天皇から平安京時代12世紀末までの400年、12世紀末1192年から鎌倉時代150年と続く。