バブル崩壊と世界低賃金化と人生設計
(世界にひとつしかない黄金の人生設計 橘玲)
1.1989年にベルリンの壁が崩壊し、世界が東西分裂からワンワールドになり、旧共産圏の低賃金労働者が参入し、時を同じくして、日本は株式と不動産のバブルが崩壊し雇用も崩壊した。
平成元(1989)年~平成11(1999)年のバブル崩壊失われた10年間で巨大な日本経済悪化が起きた。1997年の山一證券、北海道拓銀の倒産が象徴だ。高値を買い過ぎたのだ。崩壊して不良借金になったのだ。同時に中国を中心とした低賃金労働者の参入により、日本国内企業は疲弊した。その結果、戦後の冷戦時代の円安の55年体制は崩壊し、金持ち日本人から貧乏日本人に没落した。
①終身雇用制度の崩壊
②年功序列の人事システムの崩壊
③メインバンク制が崩壊し、会社が不安定化
④失業率上昇、再就職困難
⑤不動産神話の崩壊
⑥大借金企業救済のためのゼロ金利政策で、個人の金融資産が仮死状態になった
⑦生命保険会社の保険金額が減額されることも出た
⑧年金制度の給付減額で、老後を年金だけですごすことは不可能になった
⑨健康保険料や医療費の大幅上昇が確実になった
⑩景気対策のための国債増発による国の巨額借金を返済するため、増税が不可避になった。
日本人の人生設計
1)子供の教育費の問題
①子供のいない日本人には、人生設計など必要なし。毎年のキャッシュローの範囲内で生活し、余った分を貯蓄、200万円を30年で6000万円+公的年金、健康保険で人生は安泰である。
②子育ての必要な日本人の人生設計 現在の東京圏の日本では、子供1人につき、1500万円~3000万円、マンション1戸分の教育費がかかる。それはゆとり教育で公教育が崩壊していて、一部の有名校を除いては、私立学校に通わせざるをえないからである。すると65歳定年のときに、公的年金以外頼るものが何もない。肉親一族の支援を得る体制を整えておかねばならない。
2)家の問題
①子供のいる夫婦は家を買ってはいけない。家のローン返済と子供の教育費が重なると、借金するしかなくなるからである。
3)少子化の解決策
①授業料無料などの教育費減税②公教育の民営化③子どものいる世帯へ年100万円等の所得移転