株式投資はギャンブルである

株式投資はギャンブルである

(株で金持ちになる方法 橘玲)

①株式投資はギャンブルである

将棋はギャンブルではないが、宝くじはギャンブルである。宝くじの当たる確率は50%(胴元の取り分が50%)であるから。株式投資でプロが運営するアクティブファンドは、株式指数のインデックスファンドより配当が低い。プロが分析しても、勝てないのが株式投資である。トレーディングを続けると、負ける確率のほうが高い。

②株式投資のメリットは、銀行金利より高い配当金と上昇相場の時の値上がり益が期待できることである。

③暴落こそが投資の最大のチャンスである。実力株が安く買えるから。

④株式投資は上昇相場でやり、個人投資家は下降相場では休むべきである(プロはファンドのため、休めない)。個人投資家がプロのファンドマネージャーより有利な条件は、下降相場で休めることと、引かれ玉になっても半年以上長く持ち続けることができることである。

⑤株は世につれ、時につれ

株式は1~2年で見直す必要がある(時には1~2か月も有り得るが)。時代の流れで、儲けている業種が変わることがあるから。また、同じ業種でも儲かる企業と儲からない企業に分かれることがあるから。

⑥株式投資は個別株投資(リスク大、リターン大)と、平均株価に連動するインデックス投資(リスク小、リターン小)がある。バフェット流の個別株式のファンダメンタル(本質価値)を見て、値上がりを待つほうが儲けは大きい。

⑦去年は上昇相場であったが、今年2021年はBOX圏相場になりそうである。年初の日経平均は27,200円であった。「プレジデント」の今年の相場予測は27,000円。世界銀行の今年の日本の成長率予測は2.5%(昨年は▲5%)である。上値は限定的である。グロース(成長)株とバリュー(割安)株の繰り返し、ゼロサムゲームになりそうだ。孫子の勝算なきは戦うなかれで、今年は株式に入れ込む必要はない。しかし、債券は国債金利0.05%、銀行金利0.001%であり、一方、東証1部平均配当率は2.6%であるので、今年の株式は配当狙いで保持することになりそうである。