法華経、般若心経と仏教
1.前回ブログ「石原慎太郎の老境」で、彼の心のよりどころが法華経と書いてあった。そこで、中公文庫の大乗仏典・法華経Ⅰ、Ⅱ(サンスクリット本)を読んでみた。しかし、この本には、釈迦如来が悟った真理そのものの探究はなかった。法華経は仏僧(如来、仏陀、菩薩)の体系・礼讃文学であった。
2.そこで、仏教について、インターネットで再度調べた。
BC450年、仏教は、釈迦(ゴータマ・シッダールタ)が開始した。
①苦しい輪廻からの解放
②戒律、禅定、智慧の実践
③実践徳目 六波羅蜜(6パーラミーター)=利他布施、守戒律、忍耐、精進、禅定、智慧
八正道=正見、正思、正語、正行(おこない)、正命(なりわい)、正精進、正念、正定(こころ)
④南方に上座仏教、東方に大乗仏教が広まった。
⑤AD200年、南インド僧、竜樹(ナーカールジュナ)が仏教の原初からあった「般若(バーニャ=智慧)経」の空の思想を体系化した。大乗仏教の基本思想になる。物質は「色」であり、原因と縁起が和合して起きるものである。宇宙の現象は、縁起によって成り立っており、永久不変の実態のない「空」である。すなわち存在への執念を捨てることである。智慧の完成こそ求めるべきだとした。日本においては、法相宗、天台宗、真言宗、禅宗が使用している。
⑥2大訳経家 鳩摩羅什(クマーラジューヴァ)AD400年西域ウイグル僧、後漢長安で300巻のサンスクリット経典を漢訳した。仏説阿弥陀如来経、座禅三昧経、摩訶般若波羅蜜経、妙法蓮華経、維摩経等
玄奘三蔵 AD600年、唐代の訳経僧。インドに陸路旅行し、600部の経典を持ち帰り、漢訳した。日本の大般若経は玄奘三蔵の訳が多い。鳩摩羅什のものを旧約、玄奘三蔵のものを新約ともいう。