コロナウイルスで世の中変わる
(中日新聞、YouTube)
1.疫病(感染症)は10万年前から、人類は見舞われてきた。私は今まで感染症については、耳には、ちらっと聞いたことがあるが、学校などで学んだことはなかった。自分には、あまり関係がないと思っていた。人類の歴史に強烈な変化を与えてきたということが、今回を契機に学んだ。重大なこととして、受け止めなければ、ならないことが分かった。日本では、政府の緊急事態宣言が出され、都心では休業のシャッターが目立ち、廃業に追い込まれる店も増えている。知の拠点である学校、図書館、書店も閉鎖された。感染症は隔離が原則である。人出を8割減らすという方針で、集合・コミュニケーション、賑わい、通勤通学、旅行などの自粛が求められている。積極さ、娯楽や社交の自粛、価値観の転換が日本社会に起きている。新しい時代が始まると思う。古い時代のいくつかは、消えてゆくのだ。絶対必要なものだけが残るのかも知れない。ITが活用され発展するかもしれない。
2.主な感染症7つの歴史を振り返ってみる。細菌、ウイルス、寄生虫などが病原体。伝染性を持つ感染症を疫病という。病原体発見には、顕微鏡が必要であった。
①ペスト 高熱を発し、全身に黒斑が現れ、黒死病ともいわれた。ペスト菌を保有したネズミのノミから感染した。東ローマ帝国のユスティニアヌス帝もかかった。14世紀の欧州で人口の3分の1、3000万人が死亡した。中国が起源で、漢のシルクロードや元帝国の範図拡大のグローバル化で広まった。
②南米に疫病流入、梅毒流出 1492年コロンブスの新大陸発見で、欧州にジャガイモ、トウモロコシ、ピーナッツ等もたらされた。欧州からは、天然痘、コレラ、マラリア、インフルエンザ、ペスト、チフス、結核などがもたらされ、免疫を持たない1520年アステカ帝国、1530年インカ帝国など人口の8割が減少、黒人奴隷が輸入された。
③天然痘(疱瘡) 高熱で全身に発疹しカサブタができる。1万年前から流行していた。BC1150年、エジプト・ファラオも罹患した。アステカ帝国、インカ帝国の人口8割減少の原因は天然痘だった。日本でも、740年平安時代、藤原4兄弟死亡。天神信仰の元になり、東大寺が建立された。戦国時代は伊達政宗のような、片目や全盲が多かった。1910年秦佐八郎がサルバルサン治療薬開発。1980年感染症で唯一根絶宣言が出された。
④コレラ 高熱、脱水。感染力強い。7回のパンデミック起きる。欧州の下水道、ゴミ箱整備、公衆衛生。防疫体制につながる。安政コレラは江戸で10万人死亡。1884年独コッホがコレラ菌発見。
⑤結核 微熱、発汗、労咳。5000年前の人骨にもあった。エジプトのファラオ、ショパン、源氏物語の紫の上、正岡子規、石川啄木、樋口一葉など。産業革命のイギリスで大流行。5人に1人が死亡。日本でも紡績工場の女工に流行する。結核菌はコッホが発見、1943年スプレプトマイシン抗生物質できる。しかし、また、近年、日本でも30万人の患者、世界人口の3分の1、20億人が感染するようになった。
⑥インフルエンザ パンデミックは1920年スペイン風邪、1960年アジア風邪、1970年香港風邪がある。スペイン風邪はアメリカで鳥インフルエンザウイルスが変異して人間に移った。第1次大戦でスペインに戦士が行き流行した。感染者は人口の半分、6億人、死者5000万人、戦争の死者より多かった。1960年中国貴州で発生したアジア風邪は世界で200万人死亡。1970年香港風邪 世界で100万人死亡。3つとも量類インフルエンザウイルスだった。
⑦コロナウイルス 高熱、肺炎症状。
2002年 SARS 中国広州発、世界30か国8000人感染、900人死亡
2012年 MERS サウジアラビア、ヒトコブラクダ発。患者3000人、死者900人
2019年から 新型コロナウイルス 2019年末頃、中国武漢市発生。感染力強い。グローバル時代でパンデミックになる。2020年4月18日現在 世界感染者 207万人、死者14万人、回復者57万人 日本患者1万人、死者150人、回復者1000人