日本文化は和を基盤とした漢洋改善文化
(日本の伝統とは何か 梅原猛、漢方薬 今津嘉宏)
日本の文化は縄文時代以来の多神教の神道を基盤とした和の文化に、漢(中国)、洋(西洋)の文化を取り入れ改善した多様な文化である。和は聖徳太子の十七条憲法の「皆調和して道理に逆らわないことを主義にする(和があって議論すれば理に適う)」をベースに漢洋の文化を改善取り入れた文化である。
例えば、漢方医学も、日本の風土、習慣に合わせた特徴のある医学(陰陽虚実、気血水理論)に発達し、伝統中国医学(病気状態の細分化理論)や伝統韓国医学(4体質4タイプ分類理論)と違い、その違いは世界的にも認識されている。
仏教もインド、中国、韓半島から導入されたが、仏教・密教・神道を融合させ、山川草木・動物ばかりか植物・鉱物まで成仏する(草木国土悉皆成仏)という世界観を打ち立てた。また仏教の女人禁制をやめ、悪人成仏・女人成仏・僧侶妻帯を考え出した。
また住宅は西洋が優れるが、住居が和室から洋間に変わっても、室内に靴を脱いで上がること(和様)は変わらない。外来文化の吸収・取捨選択をして、日本文化としている。