日本無法やくざ経済に再突入
(見えぬものを観る勇気 2019年12月1日中日新聞)
日本労働研究機構が2018年の日本の母子世帯のディーププア率は13%、8世帯に1世帯いると調査結果を公表した。1人世帯の世帯所得の中央値240万円、相対的貧困線120万円(月10万円)、ディーププア線60万円(月5万円)。2人世帯中央値350万円、相対的貧困線180万円、ディ-ププア線90万円(月8万円)。4人世帯中央値480万円、相対的貧困線240万円、ディーププア線120万円(月10万円)。ディーププア層は1人あたり月4から5万円で生活している。母子家庭は5割以上が相対的貧困線以下、父子世帯でも23%。貧しい子どもは教育機会がなく成功可能性が低い。次世帯に連鎖し固定化してしまう。現在の日本は、社会構造による貧困格差(母子家庭、就職氷河期世代、非正規雇用、ブラック企業、悪徳企業、過労死、年越し派遣村、子ども食堂など)の現実を見ない・見えないことにしている。その結果、日本は、無法やくざ経済=悪徳企業の時代に突入したと思う。今年の2月に「倒産下の無法さくざ経済」というブログをこのブログ欄で書いた。戦後の日本、共産主義崩壊後のロシア、改革解放後の中国のやくざ経済(長時間労働、低賃金、奴隷労働、偽物作り、技術ソフト窃盗、カジノ・売春婦量産、役人・政治家ワイロ)が、この日本にも再復活したのだ。
格差の解消のため、政府関係がないと、悪徳企業=だまし商売でないと生きてゆける商売はなくなりつつあるのだ。たとえば、断捨離業者。たとえば、水道等修理業者。かれらは、固定営業所で商売するのではなく、0120無料電話(固定ではない)で話を受け、現場見積で、客を値踏みし、見積値段を吹っかける。トラック1台の断捨離値段が25万円だ。転売は難しく、分別ゴミ処理は大変だという。トラぶったら簡単に逃げる。このような商売しか、役所に無関係な人間が、伸し上がる商売・仕事は無いのだ。これからは、だまされないように、地元に営業所を持った業者に、こちらから声をかけ、じっくり判断するか、自分でゴミ処理センターに搬入しかない。しかし、日本経済が倒産下のやくざ経済、悪徳企業の時代に突入していることを、認識せねばならない。