消費税で中小企業・個人業者苦境に

消費税税率2%アップで中小企業・個人業者苦境に。救済策の効果疑問。

1.2019年10月1日より消費税が2%アップして10%に。今でも赤字の中小企業・個人業者は生死をかけた危機に陥る。

①年間売上1,000万円以上の中小企業・個人業者は、有無を言わせず自動的に、売上×10%ー仕入×10%の消費税を取られる。売上5000万円以下の業者は簡易課税税度が適用される。これは仕入にみなし仕入率が適用され、事務が簡単になる。小売業80%、サービス業50%などである。サービス業の例をとると、売上5000万円の業者は、5000万円ー2500万円=2500万円×10%=250万円が税金で取られる。従来は2500万円×8%=200万円だったので、50万円税金が増える。消費税は天引きなので、赤字会社には致命的だ。

②2018年「休廃業・解散企業」動向調査によれば、全国で休廃業・解散した企業は5万社(前年比14%)であった。全企業360万社の1.5%を占めた。産業別にはサービス業3割、建設業2割、小売業13%など。休廃業・解散企業の従業員は13万人だった。勤務先変更や離職を余儀なくされた。法人別には、株式会社2万件、有限会社16000件、個人企業8000件であった。最大の原因は代表者の高齢化だ。70代4割、60代3割、60代以上が84%である。中小企業庁は事業継承支援を強化しはじめた。

2.中小・小規模事業者(資本金5000万円以下、従業員50人以下)の救済を企画して、キャッシュレス(クレジットカード、電子マネー等)・消費者還元事業を実施する。期間は2019年10月1日から2020年6月30日まで9か月間。支払額の5%または2%をポイントやキャッシュバックで還元。5%還元業者は小売、飲食、宿泊業、2%還元はフランチャイズチェーンのコンビニ、外食、ガソリンスタンド、0%は大手百貨店、スーパーである。