米国が関税と為替で中国と全面戦争開始
2019年8月、いよいよ米国が中国を資本主義国貿易圏から追放するスタートを切った。
8月1日、米国は制裁関税第4弾(9月1日から残りの3000億ドル32兆円に10%の関税発動する)を表明した。中国への制裁関税は、第1弾340億ドル25%、第2弾160億ドル25%、第3弾2000億ドル25%、そしていよいよ、ほぼ全品の中国製品が対象となる第4弾(今は10%だが25%になるだろう)の発動だ。
また8月5日、自国通貨を安値に誘導して、不公正な競争力を得ているとして、25年ぶりに中国を為替操作国に認定した。更なる関税引き上げや通貨安競争に突入する。
中国は、2001年WTO(世界貿易機関)に入る時、経済が発展するにつれ、正常な貿易国となると期待されていた。すなわち、貿易ルールの順守である。
1.強制技術移転など知的財産権侵害などしない
2.管理変動相場制などをやめ、為替の自由化
3.儲けを海外に持ち出せるなど資本移動の自由化
などである。しかし、中国共産党は全く改善せず、共産党中心主義を変えなかった。
米国の国別貿易赤字の推移
米国の貿易赤字国1位は中国、2位はメキシコ、3位は日本である。1997年は中国、メキシコ、日本とも400億ドル程度の赤字、2007年は、中国に2500億ドル赤字(2001年より急進)、メキシコ、日本は500億ドル、2017年は、中国に3500億ドルの赤字、メキシコ、日本は500億ドルの赤字。中国がWTOに加盟してから、米国は耐えきれないほどの対中国赤字国になった。
しかも、上記3項目の貿易ルールは守らない。南シナ海、シルクロード、人権問題など悪化するばかり。中国を自由主義社会から追放するつもりだ。