ファーウェイ販売見送り、ブロック経済化
(米中開戦<2017年1月発売>日中開戦<2017年11月発売> 渡邉哲也)
2019年5月15日トランプ大統領は中国通信機器を米企業が使うのを禁じた。ファーウェイ排除の動きだ。ファーウェイは世界シェアで通信基地トップ、スマートフォン2位、5G技術も世界最先端、売上12兆円の企業である。米グーグルは、スマートフォン向けソフト・アンドロイド(グーグル地図、ユーチューブなど)をファーウェイに提供することを止めた。この動きを受けて、KDDI(au)、ソフトバンク、NTT(ドコモ)はファーウェイのスマートフォン販売見送りを5月22日決めた。ファーウェイは独自OSを開発すると言っているが、グーグルアプリに対応できなければ、中国以外の販売は苦しい。中国は中国独自のデジタル経済になり、世界は分断される。中国国内では、ネット検索は百度(バイドウ)、電子商取引はアリババ、スマホはファーウェイと独自進化が進むと見られる。
このことは、渡邉哲也の本で3年前に予告されていた。戦争には、4つある。情報戦争、外交戦争、経済戦争、軍事戦争だ。
情報戦争ー 新聞、テレビ、ネットによる世論工作
外交戦争ー 国際機関、会議等を通じて、話し合いによって、平和解決を目指すもの
経済戦争ー 軍事オプションではなく、経済制裁など金融戦争で、相手を弱体化させる
軍事戦争ー 現代は核兵器や肉弾地上戦の効果減少・高費用化などの理由で、海上からの無人巡行ミサイル攻撃が主力
米中戦争は冷戦の域まで来ている。イギリス連邦、アメリカ、日本などの対中包囲網、アメリカの25%関税政策などにより、外交・経済・金融戦争・ブロック経済の域まで来ている。
2017年10月中国共産党全国代表会議で習近平国家主席の1強が進んだ。習近平主席は共産党独裁体制を是認し、世界を支配する中国を目指している。共産主義を目指し、民間企業の国有化を目指す。李克強首相のグローバリズムー国有企業の民営化とは正反対であり、党大会で習近平主席のやり方が承認され決まったのだ。これ以降、ブロック経済冷戦が始まったのだ。日本は英米陣営について動くことになる。