倒産下の無法やくざ経済

倒産下の無法やくざ経済

(Rogue Economics ロレッタ・ナポレオーニ)

現代は、「倒産下の無法やくざ経済」の状況にある。国家や組織が倒産・無秩序・アナーキーの状態に陥ると、人間社会は無法やくざ経済になる。これは、珍しいものではなく、イギリスの産業革命の時、日本が戦後の経済破綻時、中国の文化大革命後、2000万人の死亡者を出した後、ソ連の崩壊後など色々ある。倒産でアナーキーになると、無法やくざ経済になる。終戦後の無頼派の坂口安吾が言ったとおりだ。「人間は衣食住がないと死ぬ。金で市場から買わないと死ぬ。戦後のやくざ、長時間奴隷労働、売春、売血、ギンブル、飲み屋を見れば、何でも有りが分かる。」

現代は、1991年、ソ連の崩壊による東側世界の倒産によるワンワールド・グローバル化によって、倒産貧困が世界中にバラ撒かれたのだ。ソ連は民営化した。無法やくざが、美人コンテストを企画して、スラブ女性を世界の売春市場に出した。大もうけしたその金で銀行を作り、ソ連の石油工業、各種資源企業を買い取り、そのやくざがソ連1の金持ちになった。現在はプーチンが彼を牢屋に入れ、その利権を乗っ取った。

中国も1992年、鄧小平の南方巡話で、2億6,000万人の奴隷農民工による深圳工業地帯の開発を成功させた。1日13時間労働、休み無し、賃金は1日2000円。偽物作り、ソフトコピー、特許技術窃盗、漁業海賊、売血村落、売春婦の量産、カジノ、役人やくざの一般化など何でも有り。

ワンワールド・グローバル化で、奴隷労働者の市場乱入により、アメリカ、日本など西側労働者の賃金が暴落した。日本は年収600万円が半分の300万円になって、非正規雇用が4割になってしまった。アメリカは、一般労働者の賃金が半額になったが、生産性向上を目指し、IT産業が勃興した。パソコン・インターネット・会計ソフト等のパソコンソフトにより、コンピューター情報革命を成し遂げた。情報革命は、コストを従来に対してゼロにしてしまった。音楽などただになった。一面、文化の普及に役立った。儲かる情報は、ポルノ、ギャンブルである。この分野を土台に、Youtube、Googleなどが台頭した。GAFAなどの本質は、グローバル無納税企業で、利益第1の無法やくざ企業である。

世界人口70億人を食わせる資源の創造と、コンピューター生産性向上と、平等分配の仕組み作成がないと、混乱・デフレ・格差の解消は難しく、時間がかかる。各人が稼ぐ仕組みを獲得し、その所有権を確保せねばならない。