現実を視よ!資本主義の精神(=稼ぐ)を取戻せ
(現実を視よ 柳井正 2012年10月)
ファーストリテイリングの代表取締役の柳井正は、鋭い厳しい視線を持っている。必死に生きて考え実行している。この本に吐露している。私が今頃、気付いていることを、6年前2012年に訴えている。現実を視よ!と。
1.成長しなければ、即死する
柳井が生まれ育った宇部市は、50年前1960年炭鉱が閉鎖され、シャッター街になった。30年前1985年街灯もない暗闇の上海が、今は世界有数の都市になっている。両者がたどった道はこの20年で歩んだ過去の差である。
2.ジャパン・ナッシング、現状は「後退」、日本は中の下の貧乏国になった。
資本主義の精神を忘れ、社会主義の精神に染まった日本精神・政治の結末である。
日本の標準的生活は、欧米と 比べると下である。中国や東南アジアのホワイトカラーは、日本より豊かだ。太平洋戦争の敗戦もバブル期以降の衰退も、過去の成功体験に囚われる日本の悪弊である。努力を怠ってきた結果だ。
日本の相対的貧困率(所得中央値の半分以下の人の割合)は、アメリカの次の世界4位の悪さである。人材がサラリーマン化した結果だ。この国はもう一度、「稼ぐ」ことの重要性を思い出し、「資本主義の精神」を取り戻さなければならない。
3.理想・志を持て!
起こっていることは、すべて正しい(Whatever is、is reasonable.)。現実をよく視て、1億円売ろうと決めねば、1億円売れない。強い理想・志がなければ、成功は出来ないのだ。