高血圧はほっとくのが一番

高血圧はほっとくが一番

(高血圧はほっとくが一番 松本光正

 9割がよくある病気 山田恵子)

「日常よく見かける病気は30、外来患者の9割はカバー」と言われます。日本で年間病名数の一番多いのは、高血圧症で700万人、つぎに、糖尿病(200万人)、心疾患・高脂血症、脳卒中、がん(150万人前後)、かぜ・ぜんそく(100万人)である。最後はすい臓疾患(5万人)。脳・神経系では、脳卒中、認知症、頭痛、不眠、うつ、パーキンソン病です。脳卒中は血管の老化=動脈硬化による脳梗塞で発生します。そして、動脈硬化は年齢に比例します。予防法は高血圧症・高脂血症・肥満・ストレス・睡眠不足・夏の水分不足などを避けることです。

松本クリニック院長は「高血圧が危険であるというのは、間違った常識である。上が200を超える極端な場合を除き、心配する必要は、まったくない。」という。高血圧症の患者は6,000万人いる。日本人成人の半数が「高血圧症という病気」なのだ。こんなことがあるはずはない。「高血圧は病気ではない。人が気にする程度の血圧が、重い病気を引き起こす可能性は、ゼロに等しい」。ガン・脳卒中・心臓病の最大の原因は、ストレスである。根本原因は老化だ。血圧は気にしてはいけない。一番恐ろしいのは、脳梗塞である。降圧剤は脳梗塞の発生を倍にする。ガンや認知症のリスクも上げる。金まみれのWHOにより、一生飲み続けなければいけない薬になった。降圧剤は製薬会社、医者にとって、大もうけ・大ヒット商品になった。

高血圧の基準値は、8年間で50も下がった。1987年は高血圧基準値(mmHg)は180/100であった。2008年には130/85に下がった。成人のうち、3割が降圧剤を飲んでいる。70歳以上の男女の5割以上が降圧剤を飲んでいる。大金を生む打ち出の小槌なのだ。

血圧は加齢とともに上がる。1960年代の医学部教科書には、「血圧は年齢プラス90であった。70歳で160、80歳で170である。」。加齢現象は病気ではない。薄毛症、白髪症、しわ、動脈硬化、高血圧、高コレステロール=高脂血症は加齢現象である。動脈硬化は、もろくなった血管をコレステロールで補強しているのだ。夜おしっこで何度も起きるのは、加齢で抗利尿ホルモンが減っていくためだ。高齢者は160-180でも大丈夫だ。加齢で硬くなった血管に、血液をめぐらせるためには、そのくらい高い血圧が必要なのだ。人間の体は、薬など及びもしない絶妙なコントロールを行っているのだ。原因と結果が逆であることを考えよ。人間の体は、頭痛には、血圧を上げ、栄養や酸素を含んだ血液を大量に送る働きをして、治そうとする。肩こりには、血圧を上げて、肩こりを治そうとするのだ。