最優先は一族の安泰と繁栄です
(年収120万円時代 森永卓郎)
森永卓郎が2003年「年収300万円時代」を刊行した。「将来的に日本社会は3分化する。A層:年収3億円以上1%、B層:年収300万円クラス5割、C層(ワーキングプア層):年収120万円クラス4割である。」。ほぼ当っている。年収120万円(月収10万円)では、家賃5万円、残り5万円で、電気ガス水道と食費と健康保険料等すべてをまかなう、生死を賭けた戦いになってしまう。この弱肉強食の考えは、イギリス、アメリカ、日本と広がった新自由主義の思想です。①市場原理の経済構造②金持ち・大企業は減税、庶民・中小企業は増税③金持ち層はエリート校で高レベル教育、庶民の教育レベルは下げる。④戦場に行く兵士は低所得層から、という政策です。結果、教育も就職も年収と氏素性で決まる階級の固定化です。日本政府は、1億総中流から総下流・格差社会に舵を切り、弱者切捨て路線に走っています。運悪く、親族が4割の年収120万円クラスのワーキングプアになったら、どうするか。社会が助けられないなら、昔ながらの、血族が助けるしかありません。結局、最大の問題は、65歳以上の高齢者に来ます。実際、65歳以上の普通の人の年金は、7万円/月が多くなっています。60歳から90歳の間の年収確保が最大の問題なのです。森永卓郎は、働けなくなって、月収10万円(年金+α)でも、住む所があれば、終身なんとか食っていける。住宅レベルが落ちても、田舎でも、家賃がいらない所を確保することが、必須事項になると言っています。