邦楽
(IT情報より)
邦楽とは、洋楽に対する言葉で、日本人が作った日本の曲のことである。邦楽は、江戸時代までに出来た純邦楽・和楽(お神楽、雅楽、宗教音楽、俗謡・民謡)と、明治時代以降に出来た邦楽・洋楽を折衷した歌曲(日本のポピュラー音楽)がある。明治時代、西洋音楽の普及を進める政府は、西洋音階(7音)と日本音階(5音)を折衷した唱歌教育をすすめた。唱歌調の音階は軍歌、学生歌として普及した。大正3年(1913年)、「カチューシャの唄」が大流行し、それ以来、流行歌と呼ばれるようになった。その後、昭和時代から、日本のポピュラー音楽を指す言葉として、歌謡曲が使われるようになった。戦後は洋楽の影響が更に強まった。
1.戦前の歌謡曲は、1930年代「東京行進曲」や「東京の柳」などモダンな歌謡曲が作られヒットした。
2.戦後の歌謡曲は、
①1945-1960年代後半 進駐軍の影響もあり、ラテン・ハワイアン・ジャズなど洋楽的要素が取り入れられた。1960年に入るとカラーテレビに媒体が移り、テレビ歌謡の時代になった。
②1960年代後半ー1970年代前半(高度成長期で全盛期になる) ヒット曲が連発され、歌謡曲の黄金時代になる。洋楽のカバー曲も多数出た。
③1970年代後半-1980年代 1989年(バブル崩壊前)にはテレビ歌謡番組ザ・ベストテンが終了し、歌謡曲と言う用語が使われず、演歌という扱いになった。
④1990年代以降 日本経済は共産主義崩壊によるグローバル市場時代に入り、経済が低迷した。歌謡曲の代わりに、若者向けのJ-POPの歌がCDセールスの対象になった。高年者の支持もあり、日本のポピュラー音楽として、かっての歌謡曲・演歌も残っている。
*演歌と歌謡曲の違い 演歌は歌詞が七五調で、譜面をハ長調にするとファとシの音がなく(ヨナ<4,7>抜き音階という)、コブシを使い歌唱する。ファとシの音を抜き、ピアノを弾くと、演歌っぽくなる。歌謡曲はラテン歌謡、ジャズ歌謡の言葉どおり、世界中のリズムやメロディーが入っている。演歌もJ-POPも歌謡曲の一部である。