未来の不確実な世の中をサバイブせよ
欧州復興開発銀行総裁のジャック・アタリの未来予測と対応策。最悪の事態を予測する事が、最悪を回避する最善の手段なのだ。サバイバル手段を持ち合わせていれば、最悪の事態は回避できるだろう。日本では、急速に進行する少子高齢化、中国や北朝鮮との戦争、大地震や津波などの自然災害、原発問題などの脅威に備えなければならない。最悪の事態を予測し、①自分自身のことを真剣に考える②次世代・子孫のために、自分で行動を起こす、この事により、社会に渦巻く憤懣を、激怒に移行させないようにすることだ。
1.順調にみえる世界だが、多くのことが、悲惨な状態になりつつある。現在、民主自由主義は機能不全である。市場はグローバル化され、法の支配のない状態にある。富は集中しつづけ、移民は増加する。世界の99%が激怒し、怒りが爆発する。
2.2030年、経済・金融危機を引き起こす6つの火種
①中国で借金バブルがはじける。製造業が崩壊する。クーデターが勃発する。
②保護主義と国家主権主義に閉じこもる国が増える。国際貿易は危機をむかえる。
③ヨーロッパは独伊の銀行が崩壊し、EUが分解する。
④日本の巨額債務バブルが崩壊する。少死高齢化で預金減少し、円が暴落する。
⑤アメリカは、投機的な投資で、金融システムが大崩壊する。
⑥原油価格を維持するため、ホルムズ海峡やマラッカ海峡を封鎖して混乱する。
3.2030年、世界大戦を勃発させる6つの起爆剤
①東・南シナ海の危機 中国は挑発的な行動に出て、アメリカは日本を支援し、中国は北朝鮮を支援する。北朝鮮はアメリカ・日本に対して、核攻撃を開始し、韓国を占領しようとする。アメリカが参戦する
②ロシアの危機 ロシアは少死高齢化する。イスラム系国民が10%になる。シベリアはロシア人口が減少し、中国系国民が半数を超え(500万人から1千万人)、中国と衝突する。ウクライナ、バルト三国、NATO加盟国、トルコとの危機もある。
③パキスタンの核戦略 インドとの紛争で核戦争が起きる。
④中東の危機 シリア政権が崩壊し、イラン・パレスチナとイスラエル戦争になる。サウジやエジプトに原理主義が入って、紛争を起こす。イラクの混乱で、クルド、トルコ、イラン、米ロが衝突する。
⑤サヘル地域(サハラ南縁部諸国)とアフリカの角の混乱による北アフリカ・欧州への大量移民発生。
⑥イスラム国 イラクとシリアの領土回復を目指し、テロを仕掛け、西洋とイスラムの敵対させる。