国の借金1300兆円は今月実質無くなった
(ニュースの深層 高橋洋一、消費税は下げられる 森永卓郎)
日本国の財政史料は昔から大福帳であった。要するに、P/L(プロフィット&ロス、収入・支出・残)であった。そして、連結決算でなかった。
①特別会計が入っていない
一般会計予算は年100兆円。この他に国には特別会計がある。戦前から独立会計として使われてきた。代表的なのは、日清・日ロ戦争会計、植民地会計などである。現代は、道路・空港・港湾特別会計や厚生年金・国民年金特別会計など多数ある。特別会計を入れた政府の歳入・歳出は250兆円である。主な歳入は税金60兆円、年金健康保険40兆円、国債100兆円など。主な歳出は、社会保険110兆円、国債100兆円、地方交付金20兆円などです。150兆円が審議なしで立案・実行されている。改善の余地がある。
②B/S(貸借対照表、資産・負債・純資産表)になっていない。
B/Sで日本政府(一般会計+特別会計)を見ると、負債は1,370兆円。資産は930兆円。ネットの負債は440兆円である。国のGDPが500兆円なので、このレベルの負債は他の先進国と同じである。
③日銀が連結表に入っていない。入れると負債が2017年4月でゼロである
日銀は国が50%以上出資している子会社である。日銀の資産と負債純資産の額は500兆円である。主な資産は国債440兆円、貸付金50兆円。負債は当座預金(準備預金制度、銀行は無利子で日銀に預金しなければならない)360兆円、銀行券100兆円など。国と日銀を連結すると、ネット負債の440兆円は消える。
これは、日銀が銀行の国債を買い上げたからである。アベノミクスの効果の99%を占める。
日本国の財政再建は2017年4月実質完了したのだ。
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