(心理)カウンセリング

 カウンセリングとは、クライアント(来談者)とカウンセラー(相談員)との面談コミュニケーションによって、こころの問題の解決を援助する支援活動である。通常、「来談者中心療法」に基ずく。

1.精神科患者へのアプローチ方法

①生物医学的アプローチ 精神科医師は、薬物療法、認知療法など、医学をベースに対応する。

②心理的アプローチ カウンセラーは、心理学をベースに対応する。例えば、足を失った人に対しては、自分をどう受け入れるか、何ができるか、失なったからこそ、得られるものはないか等を、クライアントと一緒に考える。③環境調整的アプローチ 社会的要因サポート、家族や地域のサポート、経済・文化サポート、安価な医療費サポート。 

2.クライアントの悩みや不調の相談内容(主な7種類)

 ①行動の問題②感情の問題③身体の症状④異常な出来事⑤考え内容の問題(妄想、非現実)⑥人間関係の苦悩⑦薬物や食物の問題など。

3.主な精神疾患

  うつ病、パニック障害、外傷後ストレス障害(PTSD)、摂食障害(拒食症、過食症)、社会不安症、アルコール依存症、発達障害(注意欠陥、学習障害、自閉症)、更年期障害など。

4.クライアントの治療効果・要因分析

 (1)改善効果・要因

 ①クライアントの自然治癒力 40%②クライアント/カウンセラーの信頼関係、癒し効果 30%③心理療法(認知療法、リラクゼーション療法など) 15%④クライアントの回復への期待感 15%

 (2)ネガティブ効果 カウンセリング・心理療法で状態が悪化する。20人か10人に1人くらいの割合。要因は、精神的に不安定になる。環境・人間関係の悪化による問題化。カウンセラーへの不信感など。

5.カウンセラーの業務(医院などで、医師の補助業務としての)

 ①医師の診断前に、患者の状況や訴えをヒアリングする与診担当の業務②各種心理テストの実施、分析による診断支援③患者や患者の家族に対する精神疾患の治療法についての説明④生活上の注意、家族の取り組み方法のレクチャー⑤治療経過把握と個別カウンセリング⑥グループ・ディスカッションによる治療支援⑦リハビリテーション支援など

6.リファー(紹介)先の確保 例えば、非行少年に対する処遇は、14歳未満は福祉的観点から、児童相談所で優先的に扱う。14歳から19歳までは、教育的観点から、家庭裁判所で扱う。20歳以上は成人として、本人の責任を問い、刑事処分にする。カウンセリング料金については、公的福祉機関、公的教育機関、公的・(私的)産業機関は無料。医療機関、個人開業は5,000円~/50分の有料。

7.カウンセリングは、合意に基ずく治療契約をします。カウンセラーとクライアントで「基本的なルール」を合意・契約します。具体的には、カウンセリングの時間・場所・料金・頻度・連絡の手段などです。このルールがあることで、クライアントもカウンセラーも、不要な気遣いや不安から守られます。

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コメント: 1
  • #1

    サクセス (日曜日, 14 2月 2016 10:12)

    公的カウンセラー
    必要ですね。
    そして
    地域においては
    各ご家庭同士の
    コミュニケーションをはかり
    悩める方々への愛情を
    かけ合いたいと思います。